【電話】町の情報通

地元の町がかなり田舎なことはこのブログでも何度か書いたんじゃないかと思う。あの町で何か変わったことがあるとあっという間に知れ渡る。というのも、町から家庭に有線放送の機械が支給されていて、毎日19時半になるとその日の出来事(多くはお悔やみ放送)や今後のイベントの予定を知らせてくれる。あの機械があれば町の情報通でいることができる。

 

実家で暮らしていたある日、家の固定電話が鳴ったので出てみると、何やら家にある不要なものを町の依頼で回収に回っているので何かないか、という内容だった。うちの父は町役場勤めだったし、これは失礼があってはいけないなと思い、真剣に聞いた。不要なものは家族に聞いてみますと伝えた。そして、その活動は町にどういう形で還元されるのか聞くと、しどろもどろになった相手は電話を切った。

 

ここでやっと怪しい電話だったのかと気付いたわけだが(遅い)、一緒に住むばあちゃんが1人のときに被害にあってはマズイと思い、畑でせっせと作業するばあちゃんの元へ向かい、速攻で報告した。ばあちゃんはすでに知っていた。逆に、騙されるなよとアドバイスを受けた。前日に、わたしがお風呂に入っているときに流れた有線放送で、変な電話がかかってくるので騙されるなよとお達しがあったそうだ。聞き逃すと町の情報網からこぼれ落ちてしまうことを実感した。

 

優しい町です。

 

コイケでした。