【移動】例えば歩きながら演劇をするような

おばんどす。ヤスコです。

 

昨日、約一ヶ月半滞在した広島から東京へと帰ってきました。

 

滞在期間、劇団の次回公演チラシの撮影で1度だけ帰京しましたが、

あとはずっと広島にいっぱなし。

 

水曜休みの、他は毎日稽古があったため、

住み込みで演劇を作っていました。

 

この広島での事業に参加させて頂くのはありがたいことに今回が二度目です。

そしてわたしの実家は島根ながら広島の近くです。

 

幼い頃、島根にいたころの広島は、

とにかく憧れの「都市」であり、オシャレなものがなんでもあって、電車が通って、スタバがあって。

とにかく憧れの町で、中学生になるときのスニーカーや高校生になるときのお財布など、わざわざ広島まで買いに行っていた思い出があります。

 

そして大人になって、東京に出てから、

改めて広島で演劇をやる機会を頂いて

(それは選んだ、といえるし、選んで頂いた。という、とてもありがたいことでもある)

来た広島は、しばらく暮らすことにもなったせいか、知り合いもどどんっと増えたせいか、少し身近な町になり、憧れから、便利な町、また新しい思い出の町になりました。

小学生のワクワクと冒険するような気持ち・マセてる気持ちとはまた違う、

暮らしに根付いたどろどろや悔しさもあるような。

 

そして3回目の広島は、めっちゃ身近になり、それはもはや身近…というより感覚としては地元に近くなっていました。

 

知っている道を自転車で通い、知っている道を帰る。

あの人も、あの人も、会えて嬉しい懐かしい人ばかり。

みんなで馴染みの店で飲み、大切なホールで稽古をして、大切なひとたちと本番を迎える。

 

もちろん作品が違うし人も違うから、

稽古の中身や自身の切羽詰まり感はまったく違っていましたが、

そんな感覚をふと覚えた。

 

それが、広島での後半戦、

稽古に向かう移動の最中でした。

 

自転車に乗って、原爆ドームの下を通過したあたり。

 

あ、わたしこの感覚はここが地元になってるな。

 

と。

 

ずぅっと移動しながら演劇をしているひとたちはどんな気持ちだったんだろう。

 

広島で、演劇ができたことはわたしにはとても幸せで、ありがたいことでした。

次に広島に行った時に、自分は何を思い出し、何が懐かしくなって、何に恋い焦がれるのか。

 

それがとっても、楽しみなんですな。

 

ヤスコ