【酒】そんな日はきっと来ない

お酒を飲むことは好きだが、1人でいるときに飲むことは少ない。食事を楽しみながら誰かと一緒に。基本的にわたしがお酒を飲むのはそのどちらもが揃っているときだ。飲まない日が続いたってなんら問題はない。純粋にお酒そのものを楽しむ、酒呑みではない。

 

食事を楽しみながらというのは大きなポイントなので、スナック菓子やチョコレート、乾き物(エイヒレを除く。大好き。)や豆だけがおつまみのときはあまりお酒がすすまない。ちょっと家で飲もうかなんてときにも、野菜を切るだけでも買ったものでいいから、ジャンルとしては食事に属するようなおつまみが欲しい。

 

家飲みで自分がホスト役のときは、ひととおりの料理を出したあと、みんながもうお腹いっぱいだろうな、となるころに最後にもう一品だけつまむ程度のものを用意できるようにする(残るかなと思いながら)。年に数えられるくらいの程度回数だからこその高めのモチベーションであるし、招かれた側からすると、余計なことしてくれなくていいよと思っているかもしれないレベルだ。まあなんというか、結局のところ、目の前に何かしらおつまみがあるぞ!という状況をわたしが求めているだけなんだけど。

 

以前、家に友人を招いて飲んだときのこと。その日も、さあサービスするぞと気合いを入れていた。が、なかなかよく食べる人だったため、予定していた最後の一品まですんなりとたいらげていた(もちろん嬉しい)。問題は、このときのわたしの記憶はここまでなこと。先日のブログにも書いたが、わたしは飲みすぎると記憶がなくなってしまう。この日友人は手土産に、ちょっといい日本酒を持ってきてくれていた。間違いなくそれが原因だ。確か、美味しかったし。

 

翌日目が覚めると、そこにはきちんと洗って片付けられた食器があったので、記憶のない酔っ払いでありながらも片付けをしてから眠るという優秀な自分を褒めてあげたいと思った。その後友人も目を覚まし、話をしていると「昨日は最後に出してくれたおつまみがいちばん美味しかった」と。聞くと、最後に作った覚えのあるものではないようであり、片付けは完了しているので手がかりはないし、あまり料理に詳しくない友人の語彙力とわたしの理解力ではそれがいったいなんだったのか、炒め物だった(材料は冷蔵庫にあったものだったが)ということ以外は結局分からなかった。

 

喜んでもらいたいと意識して努力して作った料理ではなく、酔っ払っていても作れてしまう料理の方が美味しかったと言われた上に、何を作ったかわからないのでレパートリーに加えることもできなかったのだと思うと少し悲しくもある。

 

幻のおつまみ、いったいどんなものだったのだろう。また同じ友人を招いて、手当たり次第食べてもらえば分かるかもしれない。その正体が分かったら、わたしも食べてみて、美味しかったらちょっと手を加えてパワーアップさせて得意料理だよって言えるモノにして、彼氏に作ってあげることにするんだ、美味しいって言ってくれると思う、きっと。

 

コイケでした。